1.アイスクール(評価:6/10)
写真は撮り忘れ。2017年のドイツ年間ゲーム大賞のキッズ部門(いわゆる青ポーン)で大賞に輝いた作品。
ゲームはおはじきでやる鬼ごっこ。一人が鬼になり、他のメンバーは鬼に捕まらないよう逃げながらチェックポイントの通過を目指します。
このゲームの特に面白い点は、はじくペンギン駒が「起き上がりこぼし」になっており、慣れてくるとカーブやジャンプといったトリッキーな動きが可能なところ。鬼に迫られたプレイヤーがジャンプで壁を越えて逃げたり、鬼がカーブで複数人を捕まえたりすることができます。
大きな盤面ですが、マトリョーシカのようにコンパクトに収納できるのも嬉しいところです。
遊んでるうちに指が痛くなることが唯一の欠点ですが、そのくらい夢中になって遊べる良作の証でもあるのかなと思います。
2.天下鳴動(評価:7/10)
ダイス3つの陣地取り。2017年ゲムマ秋の作品で、「木馬と英雄」でご存じの方も少なくない77spieleさんの新作です。
手番でやることはシンプル。ダイスを3つ振り、1つと2つにわけます。1つの側が兵力に、残る2つの合計値が派兵する陣地の指定となります。
あとは各陣地でマジョリティ争いをし、マジョリティをとれれば指定に必要な値を勝利点としてもらえます。
これだけでもかなり面白いのですが、陣地取りをより熱くしているのは連鎖の仕組みです。ゲーム終了時のマジョリティの確認は小さな数字の陣地から行うのですが、マジョリティを取ったプレイヤーはその周囲に援軍として兵力を2ずつ上乗せすることができます。これにより、小さな数字=勝利点の低い陣地での勝敗が大きな数字=勝利点の高い陣地での勝敗に影響するようになるため、小さな数字も疎かにできません。
また、ダイス2つで陣地を選ぶ都合上、自然と6,7,8辺りは激戦になります。他にも軍略カードがアクセントになっていたり、早抜けすると同値の場合に有利だったりとどのルールも有効に機能しており、現代的でいて非常に美しいシステムです。
30分ほどの短時間かつダイスゲームらしい軽さもありながら、熱い陣取りを楽しめる素晴らしい作品です。機会があれば是非遊んでみてほしい作品であり、自分の中の評価もまだまだ上がりそうな作品です。
3.ミラリス(評価:6/10)
ちょっと変わったバッティングゲーム。こちらも2017年ゲームマーケット秋の新作です。
だいたい「はげたかのえじき」ですが、面白い変更点があります。
まず、場札はプレイヤー数と同じだけ並びます。そして、手札から出したカードの順に、山札から遠いカードを取っていきます。もちろん、出したカードの数値が被った場合はなにももらえません。
また、各プレイヤーはゲームの最初に特殊能力を一つずつ持ちます。どの効果も終了時の得点計算に絡んでおり、勝負は得点計算するまでわからなくなっています。
個人的には特殊能力が派手すぎるように感じて好みではないですが、少し変わったバッティングゲームとしては面白く、緩く繰り返し遊ぶのに向いたゲームじゃないかと思います。
4.フルーツジュース(7/10)
繰り返し遊べるレガシーゲーム。セットコレクション+ワーカープレイスメント。
奇才フリーゼの才覚が遺憾なく発揮された傑作。
ゲームの目的はフルーツジュースをいち早くたくさん作ることです。
手番でやることはわかりやすく、一つしかない自分のワーカーを、今いるところとは別のロケーションカードに移動させ、そのカードに描かれたアクションを実行するか、カード下部に描かれた条件を満たしフルーツジュースとして獲得するかのどちらかを選びます。
フルーツジュースとして獲得した場合、ロケーションカードは裏向きで獲得したプレイヤーの手元に行きます。その後、山札からロケーションカードを補充します。
ロケーションカードは1~59まで各4枚存在し、それぞれのカードでできるアクションやフルーツジュースを作るのに必要な条件が異なります。
つまり、ゲームの勝利に向けフルーツジュースを作る度に可能なアクション内容がどんどん変化していくのです。1ゲームでは10枚程度しかフルーツジュースにならないため、概算20回ほど毎回異なった展開のゲームが楽しめます。
まだ1度しか遊べていませんが、繰り返し遊んで全てのカードをみてみたいと思う、そんな魅力があります。
5.グラグラケイヴ(6/10)
昨年(2016年)のゲームマーケット秋の作品。2度目のプレイ。1年越しで再プレイが叶いました。
リソース管理+バースト+セットコレクション。
手番では「ダイスを選び、対応する洞窟へノーム(ワーカー)を派遣する」「洞窟からノームを回収し、鉱石を獲得する」「揃えた鉱石を支払い、様々なアイテムを入手する」のいずれかを実行します。
「ダイスを選び、対応する洞窟へノーム(ワーカー)を派遣する」場合、気に入ったダイスがなければダイスを振ることもできます。このときグラグラダイスという赤いダイスの示した洞窟にもし多くの鉱石がある場合、その洞窟は崩落します。そこにいた全プレイヤーのノームはほうほうの体で手元に逃げ帰ってきてしまい、ほとんど何も手に入りません。
「洞窟からノームを回収し、鉱石を獲得する」場合、回収するノームと同じ数だけ鉱石を獲得できます。しかし、いくつかの制約があります。まず、その洞窟にいる自分以外のノームたちの色数だけ、鉱石をその場に残す必要があります。これにより、場合によっては回収したノームより獲得できる鉱石の数が少なくなることがあります。また、回収できる鉱石は価値が低いものからしか獲得できません。さらに、獲得した鉱石を管理する必要があるため、鉱石を手放すまで手元に同じ数だけのノームが必要です。
「揃えた鉱石を支払い、様々なアイテムを入手する」場合、アイテムカードに描かれた条件を満たして鉱石を支払うことができればアイテムを入手できます。しかし、それはドワーブンモールの入り口にあるものだけの話で、より奥(山札に近い側)のアイテムがほしいなら通行料として追加コストを支払う必要があります。また、前半のアイテムは特殊能力、後半のアイテムは勝利点に直結するようになっており、同じことの繰り返しになっていない点も優れています。
他にも大小様々なルールがありますが、2時間ほどでリスクやリソースを管理するゲームとしては出色の出来ではないかと思います。
ノームと鉱石の管理をどうするか、崩落のリスクがあるが取りに行くか、どのアイテムを狙うか、非常に悩ましく面白いゲームです。
写真は撮り忘れ。2017年のドイツ年間ゲーム大賞のキッズ部門(いわゆる青ポーン)で大賞に輝いた作品。
ゲームはおはじきでやる鬼ごっこ。一人が鬼になり、他のメンバーは鬼に捕まらないよう逃げながらチェックポイントの通過を目指します。
このゲームの特に面白い点は、はじくペンギン駒が「起き上がりこぼし」になっており、慣れてくるとカーブやジャンプといったトリッキーな動きが可能なところ。鬼に迫られたプレイヤーがジャンプで壁を越えて逃げたり、鬼がカーブで複数人を捕まえたりすることができます。
大きな盤面ですが、マトリョーシカのようにコンパクトに収納できるのも嬉しいところです。
遊んでるうちに指が痛くなることが唯一の欠点ですが、そのくらい夢中になって遊べる良作の証でもあるのかなと思います。
2.天下鳴動(評価:7/10)
ダイス3つの陣地取り。2017年ゲムマ秋の作品で、「木馬と英雄」でご存じの方も少なくない77spieleさんの新作です。
手番でやることはシンプル。ダイスを3つ振り、1つと2つにわけます。1つの側が兵力に、残る2つの合計値が派兵する陣地の指定となります。
あとは各陣地でマジョリティ争いをし、マジョリティをとれれば指定に必要な値を勝利点としてもらえます。
これだけでもかなり面白いのですが、陣地取りをより熱くしているのは連鎖の仕組みです。ゲーム終了時のマジョリティの確認は小さな数字の陣地から行うのですが、マジョリティを取ったプレイヤーはその周囲に援軍として兵力を2ずつ上乗せすることができます。これにより、小さな数字=勝利点の低い陣地での勝敗が大きな数字=勝利点の高い陣地での勝敗に影響するようになるため、小さな数字も疎かにできません。
また、ダイス2つで陣地を選ぶ都合上、自然と6,7,8辺りは激戦になります。他にも軍略カードがアクセントになっていたり、早抜けすると同値の場合に有利だったりとどのルールも有効に機能しており、現代的でいて非常に美しいシステムです。
30分ほどの短時間かつダイスゲームらしい軽さもありながら、熱い陣取りを楽しめる素晴らしい作品です。機会があれば是非遊んでみてほしい作品であり、自分の中の評価もまだまだ上がりそうな作品です。
3.ミラリス(評価:6/10)
ちょっと変わったバッティングゲーム。こちらも2017年ゲームマーケット秋の新作です。
だいたい「はげたかのえじき」ですが、面白い変更点があります。
まず、場札はプレイヤー数と同じだけ並びます。そして、手札から出したカードの順に、山札から遠いカードを取っていきます。もちろん、出したカードの数値が被った場合はなにももらえません。
また、各プレイヤーはゲームの最初に特殊能力を一つずつ持ちます。どの効果も終了時の得点計算に絡んでおり、勝負は得点計算するまでわからなくなっています。
個人的には特殊能力が派手すぎるように感じて好みではないですが、少し変わったバッティングゲームとしては面白く、緩く繰り返し遊ぶのに向いたゲームじゃないかと思います。
4.フルーツジュース(7/10)
繰り返し遊べるレガシーゲーム。セットコレクション+ワーカープレイスメント。
奇才フリーゼの才覚が遺憾なく発揮された傑作。
ゲームの目的はフルーツジュースをいち早くたくさん作ることです。
手番でやることはわかりやすく、一つしかない自分のワーカーを、今いるところとは別のロケーションカードに移動させ、そのカードに描かれたアクションを実行するか、カード下部に描かれた条件を満たしフルーツジュースとして獲得するかのどちらかを選びます。
フルーツジュースとして獲得した場合、ロケーションカードは裏向きで獲得したプレイヤーの手元に行きます。その後、山札からロケーションカードを補充します。
ロケーションカードは1~59まで各4枚存在し、それぞれのカードでできるアクションやフルーツジュースを作るのに必要な条件が異なります。
つまり、ゲームの勝利に向けフルーツジュースを作る度に可能なアクション内容がどんどん変化していくのです。1ゲームでは10枚程度しかフルーツジュースにならないため、概算20回ほど毎回異なった展開のゲームが楽しめます。
まだ1度しか遊べていませんが、繰り返し遊んで全てのカードをみてみたいと思う、そんな魅力があります。
5.グラグラケイヴ(6/10)
昨年(2016年)のゲームマーケット秋の作品。2度目のプレイ。1年越しで再プレイが叶いました。
リソース管理+バースト+セットコレクション。
手番では「ダイスを選び、対応する洞窟へノーム(ワーカー)を派遣する」「洞窟からノームを回収し、鉱石を獲得する」「揃えた鉱石を支払い、様々なアイテムを入手する」のいずれかを実行します。
「ダイスを選び、対応する洞窟へノーム(ワーカー)を派遣する」場合、気に入ったダイスがなければダイスを振ることもできます。このときグラグラダイスという赤いダイスの示した洞窟にもし多くの鉱石がある場合、その洞窟は崩落します。そこにいた全プレイヤーのノームはほうほうの体で手元に逃げ帰ってきてしまい、ほとんど何も手に入りません。
「洞窟からノームを回収し、鉱石を獲得する」場合、回収するノームと同じ数だけ鉱石を獲得できます。しかし、いくつかの制約があります。まず、その洞窟にいる自分以外のノームたちの色数だけ、鉱石をその場に残す必要があります。これにより、場合によっては回収したノームより獲得できる鉱石の数が少なくなることがあります。また、回収できる鉱石は価値が低いものからしか獲得できません。さらに、獲得した鉱石を管理する必要があるため、鉱石を手放すまで手元に同じ数だけのノームが必要です。
「揃えた鉱石を支払い、様々なアイテムを入手する」場合、アイテムカードに描かれた条件を満たして鉱石を支払うことができればアイテムを入手できます。しかし、それはドワーブンモールの入り口にあるものだけの話で、より奥(山札に近い側)のアイテムがほしいなら通行料として追加コストを支払う必要があります。また、前半のアイテムは特殊能力、後半のアイテムは勝利点に直結するようになっており、同じことの繰り返しになっていない点も優れています。
他にも大小様々なルールがありますが、2時間ほどでリスクやリソースを管理するゲームとしては出色の出来ではないかと思います。
ノームと鉱石の管理をどうするか、崩落のリスクがあるが取りに行くか、どのアイテムを狙うか、非常に悩ましく面白いゲームです。
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